ディズニープラスのアニメ見放題独占配信のメリットとデメリットは?

ディズニープラスのアニメ見放題独占配信のメリットとデメリットは?

ディズニープラスは、ディズニーが運営する定額制動画配信サービスで、ディズニー、ピクサー、マーベル、スター・ウォーズ、ナショナルジオグラフィックの映画やシリーズを見放題で楽しむことができます。

ディズニープラスでは最近、日本のアニメ作品の見放題独占配信が増えています。実はこの見放題独占配信が一部のアニメファンの反感を買っているのです。とくに、ディズニープラスで独占配信された『サマータイムレンダ』は作品の面白さ以上に一部ファンによる見放題独占配信に対する批判が話題となりました。

そこで今回は、ディズニープラスのアニメ見放題独占配信のメリットとデメリットを徹底解説します。

ディズニープラスのアニメ見放題独占配信とは?

ディズニープラスのアニメ見放題独占配信とは?

ディズニープラス(英:Disney+)は、米ウォルト・ディズニー・カンパニーのディズニー・メディア&エンターテイメント・ディストリビューション(DMED)という部門が運営する定額制動画配信サービスで、ディズニー、ピクサー、マーベル、スター・ウォーズ、ナショナルジオグラフィックなどの作品を独占的に配信しています。

日本では2020年6月11日にNTTドコモとの提携でサービスが開始され、当初はディズニーデラックス(英:Disney DELUXE)の後継として限定的なサービスとなっていましたが、2021年10月27日に本格的にサービスが展開されました。

ディズニープラスは日本では2020年6月11日(海外では2019年11月12日)に開始された比較的新しいサービスのため、ユーザー獲得のためにコンテンツの独占配信で差別化を図っています。

ディズニー、ピクサー、マーベル、スター・ウォーズ、ナショナルジオグラフィックなど、ディズニーが所有する強力なブランドがすでに揃っていますが、これに加えて日本では2021年10月27日(海外では2021年2月23日)にディズニーグループ以外の作品を配信する「スター(英:STAR)」という新ブランドが追加されました。

「スター」では、ディズニー・テレビジョン・スタジオやFXプロダクション、20世紀スタジオなどのディズニー子会社のスタジオが制作した作品の他に、日本を含む世界中のスタジオが制作した映画やシリーズを楽しむことができます。その中で問題となっているのが、アニメの見放題独占配信です。

アニメの見放題独占配信とは?

アニメの見放題独占配信とは、特定の定額制動画配信サービスが特定のアニメ作品の配信権を獲得し、その作品を独占的に配信することを言います。これには、地上波で放映された作品だけでなくオリジナル作品も含まれます。他の定額制動画配信サービスで視聴できる場合もありますが、その場合は都度課金(購入するたびに支払いが発生する方式)となります。

ディズニープラスの見放題独占配信アニメ作品

  • スター・ウォーズ:ビジョンズ
  • ブラック★★ロックシューター DAWN FALL
  • ダンス・ダンス・ダンスール
  • サマータイムレンダ(現在は他のサービスでも視聴可)
  • はたらく魔王さま!!
  • 四畳半タイムマシンブルース
  • 東京リベンジャーズ 聖夜決戦編(2期)
  • 天国大魔境
  • SYNDUALITY Noir
  • 東京リベンジャーズ 天竺編(3期)

しかし、このアニメの見放題独占配信が一部で波紋を呼んでいるのです。そこで今回は、ディズニープラスのアニメ見放題独占配信のメリットとデメリットを徹底解説します。また、あにぽーたるではディズニープラスの見放題独占配信アニメ作品の1つである「スター・ウォーズ:ビジョンズ」の魅力を徹底解説しています。詳しくは下記の記事をご参照ください。

スター・ウォーズ:ビジョンズの人気ツインズ・カレ&アムを徹底解剖!

みなさんは、ルーカスフィルムと日本のアニメーションスタジオがタッグを組んで制作した『スター・ウォーズ』のオリジナルアニメ短編作品シリーズがあるのをご存知ですか…

ディズニープラスのアニメ見放題独占配信のメリット

ディズニープラスのアニメ見放題独占配信のメリット

ディズニープラスのアニメ見放題独占配信のメリットは大きく分けて3つあります。「ユーザーの獲得に繋がる」「多額の制作費を確保できる」「海外展開がしやすい」の3つです。

① ユーザーの獲得に繋がる

特定の作品を独占的に配信することで、それがそのサービスの強みとなります。その作品を視聴するには、そのサービスに加入するしかありません。その作品を視聴するためだけにそのサービスに加入するのは馬鹿げていると考える人が多いかもしれませんが、実際その作品を視聴するためだけにそのサービスに加入するコアなファンは一定数います。つまり、見放題独占配信がユーザーの獲得に繋がるということです。

とくに、地上波で放映された作品の続編の見放題独占配信は、前作の続きが気になるコアなファンユーザーの獲得に有効です。その続編を独占的に配信することができれば、その作品だけで一定数のコアなファンユーザーを獲得できる可能性があります。

ディズニープラスの見放題独占配信には、ディズニー、ピクサー、マーベル、スター・ウォーズ、ナショナルジオグラフィックなど、ディズニーが所有する強力なブランドがすでに揃っていますが、そこに日本のアニメ作品が加わることで、コアなディズニーファンやマーベルファン、スター・ウォーズファンだけでなく、コアな日本のアニメファンも取り込むことができます。

② 多額の制作費を確保できる

特定の作品を独占的に配信するということは、その作品の独占配信権を獲得したということです。しかも、日本だけでなく全世界での独占配信なので、その配信権の価格も相当なものでしょう。場合によっては、相場の2,3倍にもなることがあると言います。つまり、外国資本による多額の出資が見込めるのです。

このように多額の制作費が製作委員会に入ることで、ある程度の作品の質が担保されます。製作費が多ければ多いほど、質の高い作品の製作が可能になります。また、十分な製作費を確保できるので、今までできなかった企画や作品(続編)の制作も可能になります。

③ 海外展開がしやすい

dアニメストアなどの国内の定額制動画配信サービスで配信しても視聴者は国内に限られます。海外で視聴してもらうには、海外の定額制動画配信サービスで別に配信しなければなりません。一方、ディズニープラスなどのグローバルな定額制動画配信サービスで配信すれば、1つのサービスで国内と海外の両方に作品を届けることができます。

とくに、ディズニープラスで独占配信された『サマータイムレンダ』は、国内では見放題独占配信という限られた視聴環境が反感を買ったものの、海外では米大手アニメメディア「Anime Trending(アニメトレンディング)」で2週連続1位を獲得し、「ANIME OF THE YEAR 2022(アニメオブザイヤー2022)」で第2位に選ばれるなど高い評価を受けました。

dアニメストアの会員数が250万人程度であるのに対し、ディズニープラスの会員数が全世界で1億5000万人を超えていることを考えても、これだけのユーザー数を抱えるプラットフォームで展開することによる知名度への影響は計り知れません。

ディズニープラスのアニメ見放題独占配信のデメリット

ディズニープラスのアニメ見放題独占配信のデメリット

一方、ディズニープラスのアニメ見放題独占配信のデメリットは大きく分けて2つあります。「大きな話題になりにくい」「コアなファンが増えにくい」の2つです。

① 大きな話題になりにくい

まず、独占配信だとサービス利用者に視聴者が限られるため、大きな話題になりにくいというデメリットがあります。『鬼滅の刃』のような深夜アニメが社会現象になるまでヒットしたのは、さまざまな定額制動画配信サービスで配信されて多くの人の目に触れたこと、それぞれのサービスで誰もが好きなときに視聴できたことが一因とも言われていますが、独占配信ではその可能性も低いです。

分かりやすいのが『東京リベンジャーズ』で、1期はさまざまな定額制動画配信サービスで配信され、同時期に実写映画化されたことも相まって大きな話題になりましたが、ディズニープラスで独占配信されている2,3期に関しては続編が配信されていること自体知らない人がいるのが現状です。同じくディズニープラスで独占配信されていた『サマータイムレンダ』は、後にディズニープラスの見放題独占配信に対する批判とセットで話題になり、他の定額制動画配信サービスでも配信されるようになりました。

定額制動画配信サービスの見放題独占配信には、全話一斉配信されることで話題が長続きしないというデメリットもあります。全話一斉配信だと話題になる期間が限られてしまうため、毎週感想や考察で盛り上がるネットの実況文化には不向きです。ただし、この点に関してディズニープラスは毎週順次配信の形を取っており、話題を長続きさせるための工夫が見られます。

② コアなファンが増えにくい

また、ディズニープラスの利用者と日本のアニメファン層があまり合致しないため、どちらもコアなファンが増えにくいというデメリットもあります。ディズニープラスの利用者は、ディズニー、ピクサー、マーベル、スター・ウォーズ、ナショナルジオグラフィックなど、ディズニー傘下の作品を目的に登録しているため、ディズニープラスをきっかけにコアなアニメファンになる人はそれほど多くないはずです。

その逆も然りで、ディズニープラスで独占配信される特定のアニメ作品を視聴するためだけに登録したとしても、その作品の視聴が終われば解約してしまうアニメファンも多いでしょう。登録できる定額制動画配信サービスには金銭的にも時間的にも限度があるので、視聴したい作品が少ないサービスを契約し続ける意味はあまりありません。

まとめ

いかがでしたか?日本のアニメ作品の見放題独占配信に関して批判が集まっているディズニープラスですが、そこにはメリットとデメリットがあることを理解できたと思います。ディズニープラスは依然として成長を続けており、それと同時に日本のアニメ作品の見放題独占配信数も増え続けているので、今後もこの話題が尽きることはないでしょう。

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