スター・ウォーズ:ビジョンズの人気ツインズ・カレ&アムを徹底解剖!

スター・ウォーズ:ビジョンズの人気ツインズ・カレ&アムを徹底解剖!

みなさんは、ルーカスフィルムと日本のアニメーションスタジオがタッグを組んで制作した『スター・ウォーズ』のオリジナルアニメ短編作品シリーズがあるのをご存知ですか?それが『スター・ウォーズ:ビジョンズ』です。

この『スター・ウォーズ:ビジョンズ』では、7つの日本のアニメーションスタジオが『スター・ウォーズ』シリーズの世界観を独自の”ビジョン”で表現しており、大迫力かつダイナミックな表現で有名なトリガーも制作を担当しています。

そのトリガーが制作した作品の1つが『THE TWINS』です。『THE TWINS』では、ダークサイドの力によって生み出された「カレ」「アム」という双子の暗黒卿が登場しますが、この二人が『スター・ウォーズ』要素もトリガー作品要素も満載でとても魅力的なのです。

そこで今回は、『スター・ウォーズ:ビジョンズ』の第3作目であるトリガー制作の『THE TWINS』に登場する双子の暗黒卿「カレ」と「アム」を徹底解剖します。

『スター・ウォーズ:ビジョンズ』とは?

『スター・ウォーズ:ビジョンズ』とは?

長年にわたって全世界で絶大な人気を誇るSFシリーズ『スター・ウォーズ』。このシリーズの生みの親であるジョージ・ルーカス監督は、日本の神話や黒澤明監督の映画作品から多大な影響を受けたと公言しており、その影響はシリーズの随所に見られます。そんなルーカスフィルムと日本のアニメーションスタジオがタッグを組んだアンソロジーアニメシリーズが『スター・ウォーズ:ビジョンズ(Star Wars: Visions)』です。

『スター・ウォーズ:ビジョンズ』は、ルーカスフィルムとルーカスフィルム・アニメーションが製作を担当し、7つの日本のアニメーションスタジオが『スター・ウォーズ』シリーズの世界観をベースに独自の視点、つまり”ビジョン”で制作したオリジナルアニメ短編作品シリーズです。なお、日本のアニメーションスタジオが担当したシーズン1は全9話で、シーズン2の制作は海外のスタジオが担当しています。シーズン1の各話タイトルと担当スタジオ(監督)は以下の通りです。

シーズン1の各話タイトルと担当スタジオ(監督)

  1. 『The Duel』/神風動画(水野貴信)
  2. 『タトゥイーン・ラプソディ』/スタジオコロリド(木村拓)
  3. 『THE TWINS』/トリガー(今石洋之)
  4. 『村の花嫁』/キネマシトラス(垪和等)
  5. 『九人目のジェダイ』/Production I.G(神山健治)
  6. 『T0-B1』/サイエンスSARU(アベル・ゴンゴラ)
  7. 『The Elder』/トリガー(大塚雅彦)
  8. 『のらうさロップと緋桜お蝶』/ジェノスタジオ(五十嵐祐貴)
  9. 『赤霧』/サイエンスSARU(チェ・ウニョン)

なお、『スター・ウォーズ:ビジョンズ』は、ルーカスフィルムの親会社であるウォルト・ディズニー・スタジオの定額制動画配信サービスである「Disney+(ディズニープラス)」が独占配信しています。「Disney+」の見放題独占配信に関しては、下記の記事をご覧ください。

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トリガー制作『THE TWINS(ザ・ツインズ)』

『スター・ウォーズ:ビジョンズ』でトリガーが制作を担当したのは2作品、そのうちの1つが『THE TWINS(ザ・ツインズ)』です。監督は『天元突破グレンラガン』や『キルラキル』、『プロメア』など数々のヒット作を生み続ける今石洋之さんが務め、キャラクターデザインのコヤマシゲトさんをはじめとする『プロメア』の制作チームに『リトルウィッチアカデミア』の若林広海さん(脚本)や大島ミチルさん(音楽)も加わった錚々たる顔ぶれとなっています。

『THE TWINS』は、『スター・ウォーズ』シリーズ続三部作の3作目、「スカイウォーカー・サーガ」の完結作である『スカイウォーカーの夜明け』よりも後の時代が舞台です(ただし、分類は「カノン(正史)」ではなく「ノンカノン(非正史)」)。物語は、シスの復権と銀河帝国の再建を目論むダークサイドの力によって生み出された「カレ」と「アム」という双子の暗黒卿による善悪の対立を描いたもので、「スカイウォーカー・サーガ」におけるルークとレイアと同じ「双子」というテーマに焦点を当てています。

『THE TWINS』では、『スター・ウォーズ』シリーズでおなじみのライトセーバーやフォースを使った戦闘シーンがトリガーによって大迫力かつダイナミックに描かれています。また、ドロイドやスターシップといった他のスター・ウォーズ要素もてんこ盛りで、どちらのファンも楽しめること間違いなしです。今回は、そんな『THE TWINS』に登場する双子の人気キャラクター「カレ」と「アム」を徹底解剖します。

『THE TWINS』に登場するカレはどんなキャラクター?

『THE TWINS』に登場するカレはどんなキャラクター?

カレ(Karre)は、シスの復権と銀河帝国の再建を目論むダークサイドの力によって生み出された双子の暗黒卿の弟で、姉のアムとは違い、自らに定められた運命に懐疑的で姉思いな心優しき性格の持ち主です。カレは緑がかったブロンドのボブヘアをした華奢な少年で、普段はダース・ベイダーを思わせる黒いヘルメットやマスク、装甲服、マントを着ています。なお、カレの声優は『呪術廻戦』の虎杖悠仁役やトム・ホランドの吹き替えでおなじみの榎木淳弥さんが担当しています。

姉思いの心優しき暗黒卿

カレとアムは、二人が搭乗する帝国旗艦「ツインスター・デストロイヤー」の動力源であるカイバー・クリスタルのエネルギーを、二人が装着するダークアーマーを介して二人のダークサイドの力と融合させることで惑星破壊兵器「ハイパー・デストロイ・キャノン」の力を増幅させる使命を課せられていました。しかし、このダークアーマーはプロトタイプのため、「ハイパー・デストロイ・キャノン」の主砲を発射すると二人の身に危険が及ぶ可能性があったのです。

そこで、カレは最終調整が完了した攻撃実行日当日、カイバー・クリスタルを盗んで「ツインスター・デストロイヤー」から脱出を図ろうとします。それはひとえに姉のアムの身を案じての行動でした。カレは唯一の肉親である姉のアムを守るため、自らに定められた運命に抗うことを決意するのです。その決意は、ダークアーマーを脱ぎ捨てることにも表れているようでした。

先述したように、『THE TWINS』は「スカイウォーカー・サーガ」におけるルークとレイアと同じ「双子」というテーマに焦点を当てています。また、自らに定められた運命に抗い、姉のアムをダークサイドから救い出そうとするカレの姿は、ダースベイダーである父のアナキンをダークサイドから救い出そうとするルークの姿をも想起させました。このように、カレは暗黒卿ながらもルークのような肉親思いの心優しき性格の持ち主なのです。

ダースベイダーの皮を被ったトリガー作品の主人公

カレは普段、ダース・ベイダーを思わせる黒いヘルメットやマスク、装甲服、マントを着ています。マスクの口元や胸部のチェストボックスは、まさにダースベイダーのそれです。また、「ツインスター・デストロイヤー」からの脱出の道中でストームトルーパーの妨害に遭った際には、ダースベイダーに引けを取らないフォースを披露しています。

しかし、ダークアーマーを脱ぎ捨てたカレの姿は『プロメア』の主人公の一人、リオ・フォーティアを彷彿とさせるものでした。カレもリオも緑がかったブロンドのボブヘアをした華奢な少年で、中性的な見た目とは裏腹に確固たる信念を持っています。また、カレのライトセーバーやフォースを使った戦闘は、トリガー作品でおなじみのダイナミックなアクションで迫力満点です。

カレの頼れる相棒「R-DUO」

『スター・ウォーズ』シリーズを観たことがない人でも一度は目にしたことがあるだろう、「スカイウォーカー・サーガ」を通して登場するキャラクターに「R-D2」と「C-3PO」という2体のドロイドがいますが、『THE TWINS』にはその2体を彷彿とさせる「R-DUO」「B-2ON」という2体のドロイドが登場します。

R-DUOはカレの頼れる相棒で(カレからは「デュオ」という愛称で呼ばれている)、R2-D2と同じ白いボディのアストロメク・ドロイドです。また、R-DUOはR2-D2と同じく言葉を話しませんが、カレの反応から察するに妙に口が悪いようで、見た目だけでなくそんなところもR2-D2にそっくりです。劇中ではR2-D2に引けを取らない大胆な行動を見せたりスターファイターの操縦を披露したりするなど、『スター・ウォーズ』ファンなら思わずニヤリとすること間違いなしです。

『THE TWINS』に登場するアムはどんなキャラクター?

『THE TWINS』に登場するアムはどんなキャラクター?

アム(Am)は、シスの復権と銀河帝国の再建を目論むダークサイドの力によって生み出された双子の暗黒卿の姉で、弟のカレとは対照的に自らに定められた運命に忠実で暗黒卿の名に恥じない冷酷な性格の持ち主です。アムは、ブロンドのハーフアップロングにカチューシャをしたスレンダーな少女で、普段はカレと同じく黒いヘルメットやマスク、装甲服、マントを着ていますが、ダース・ベイダーとは少し違います。なお、アムの声優は『ハヤテのごとく!』の綾崎ハヤテ役でおなじみの白石涼子さんが担当しています。

弟とは対照的に文字通りの暗黒卿

二人が装着するダークアーマーを介して力を増幅させた「ハイパー・デストロイ・キャノン」の主砲を発射するとアムの身に危険が及ぶことを危惧したカレは、動力源であるカイバー・クリスタルを「ツインスター・デストロイヤー」から持ち去ることを決意します。一方、そんなカレの心配をよそにアムは自らに定められた運命に従い、着々と攻撃の準備を進めていました。その死をも恐れぬ堂々とした振る舞いはカレとは違い、まさに指導者に相応しいものでした。

『THE TWINS』は「スカイウォーカー・サーガ」におけるルークとレイアのような「双子」を描いた作品ですが、帝国軍を率いて暗黒面を突き進むアムを心優しきカレが止めようとする構図は『ジェダイの帰還』におけるルークとダース・ベイダーの関係性にも似ています。見た目で言えばカレのダークアーマーの方がダース・ベイダーに近いかもしれませんが、中身は確実にアムの方がダース・ベイダーに近いと言えるでしょう。このように、『THE TWINS』では「双子」として、そして「暗黒卿」としてのカレとアムの対比が見事に描かれているのです。

グリーヴァス将軍を超える六刀流

アムのダークアーマーには蜘蛛の足のようなアームが4本付いており、アムはこのアームと自分の手を使って合計6本のライトセーバーを巧みに操ります。その様はまるで『シスの復讐』に登場するグリーヴァス将軍の四刀流を彷彿とさせるものでした。それを超える六刀流のアムと一刀流のカレとのライトセーバーを使った殺陣は、トリガーのダイナミックなアクション描写と相まって迫力満点です。

また、アムはR-DUOが操るスターファイターから放たれたレーザーをフォースで弾き飛ばしたり、「ツインスター・デストロイヤー」から飛び去ろうとするカレとR-DUOが乗ったスターファイターをフォースで引き寄せたりと、歴代のジェダイやシスに引けを取らない強力なフォースを披露します。このように、アムはライトセーバーの腕、フォースの強さ共に『スター・ウォーズ』シリーズでも屈指の実力者と言えるでしょう。

アムに仕えるB-2ON

「スカイウォーカー・サーガ」では毎度おなじみの凸凹ドロイドコンビ「C-3PO」と「R2-D2」ですが、『THE TWINS』ではそのC-3POを彷彿とさせる「B-2ON」というドロイドが登場します。B-2ONはC-3POとは違い黒色をしていますが、同じプロトコル・ドロイドのような造形をしており、おしゃべりで口数が多いところもそっくりです。なお、「B-2ON」という名前は「C-3PO」という名前のアルファベットと数字を一文字ずつずらしたものになっています。

B-2ONは銀河帝国の残党からアムとカレを託され育てたナニー・ドロイドであり、現在はそのアムとカレが率いるトリガー帝国に仕えています。また、B-2ONはアムの良き話し相手であり、唯一の肉親であるカレ以外で気を許せる数少ない相手でもあります。『スター・ウォーズ:ビジョンズ』の公式アートブックでは、『バットマン』シリーズに登場する執事のアルフレッド・ペニーワースのような存在であるという記載があるほどです。B-2ONがアムの身を案じて攻撃の中止を促したり、アムがスターファイターから放たれたレーザーからB-2ONをフォースで守ったり、B-2ONが戦闘に敗れ宇宙空間を漂うアムを救出し介抱するなど、お互いにかけがえのない存在であると言えるでしょう。

まとめ

いかがでしたか?『スター・ウォーズ:ビジョンズ』の『THE TWINS』は『スター・ウォーズ』シリーズの世界観をトリガーのダイナミックな演出で表現した、『スター・ウォーズ』ファンもトリガー作品のファンも楽しめるオリジナルアニメ短編作品シリーズとなっています。また、その『THE TWINS』に登場する双子の「カレ」と「アム」もスター・ウォーズ要素満載のキャラクターで、みなさんも気に入ること間違いなしです。もし『スター・ウォーズ』ファンでトリガー作品もお好きな方は、ぜひ『スター・ウォーズ:ビジョンズ』の『THE TWINS』をチェックしてみてください。

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